FEATURE / 特集 PEOPLE VOL.11

vol11

後藤雄貴【CHARI&CO NYC, LLC 代表取締役】×眞舘令【override】

後藤雄貴 x 眞舘令

若くして単身NYに渡り、様々な経験を経た後、「Chari&CO NYC, LLC」を立ち上げた後藤雄貴さん。
NYも東京も、自転車ブームに沸く中で、自転車のみならず、ライフスタイルにまつわる様々な
コラボレーションや企画を手がけています。overrideで超人気・完売のキャップをともに手がけた
眞舘令が、NYと自転車、ものづくりについて探るインタビューを行いました。

自転車ブーム来る

R:

後藤さんは、NYに渡ってすぐ自転車のお店を開いた訳でなく、その前にいろいろ伏線があって、今の「Chari&CO NYC, LLC」を作られたのですよね。最近の日本は自転車ブームですが、NYではどんな感じだったのですか?

Y:

2004-2007年ごろ、東京よりちょっと先に、競輪の自転車がNYで流行っていましたね。細くてシングルギアのシンプルな自転車です。

R:

東京では自転車そのものよりも、ライフスタイルとひもづいて注目されている感じですが、NYでもそうですか?

Y:

それはあるかもしれませんね。日本より「オーガニック」や「動物愛護」などに対する意識は高いし、それと同じ流れで「地球環境」への考えも、世界的なセレブリティの活動やマスコミへのコメントなどを始めとして、話題にのぼることも多いです。それから、マンハッタンは結構狭いし、交通渋滞も激しいので、自転車での移動は断然早いことは皆が知っている。東京と一緒で交通ルールは厳しいですが。それと関係あるかどうかわかりませんが、NYは自転車盗難が多い。大抵の人は盗まれてもいいくらいのぼろぼろの自転車と、デザイン性の高い、街乗り用を持っています。

R:

後藤さんも2台以上持っているのですか?

Y:

僕は3台ですね。1番値段が張るのは130万円(オールカーボン)くらいかな? パートナーのケンは最高級の自転車たぶん10台くらい持っていると思いますが、僕も把握していません。

R:

!! 元々、自転車好きだったのですか?

Y:

結構好きでしたね。でも、店を始めるきっかけは「自転車が好きで好きでたまらなくて」というのもそうですが、さきほど話したように、NYでは競輪用の自転車が流行っていたことが発端になっていて。競輪は日本発のものなので、日本人が商売を始めるべきでは?とぼんやり思っていた。それまで6年くらいNYに住んでいて、いろんなところに顔を出していたので、ファッション系の人たちと仲が良く、新しいことを初めてもやっていけるんじゃないかという思いもありました。もちろんパートナーのKenの勢いがなければ始まっていなかった。まぁいろいろな偶然の一致が僕らをそうさせた感じです。

R:

お店をオープンしたのは?

Y:

2008年5月15日です。マンハッタンのLower East Sideエリアに出店しました。「マンハッタンで5年間店を持ち続けたい」という目標があります。そうすればローカルの人間にも認められる。

後藤雄貴 x 眞舘令

ファッションと機能、ライフスタイルを意識する

R:

お店を出店後、自転車だけでなく関連グッズも扱われ始めたと思います。セレクトではなく、プロダクト開発について聞かせて下さい。最近は女性のライダーが増えましたが、特に女性目線でプロダクト開発などを考えていますか?

Y:

めちゃめちゃしたいですね。大手スポーツメーカーやブランドが出す商品はライトピンク、ライトブルーなど「女性像」を意識しすぎたものが多く思います。僕だったら女性に着させたくない(笑)。もっとソリッドな感じでメンズの可能性をひろげた、ファッショナブルなものにしたい。

R:

なるほど。確かに需要はありそうですね。それから、商品のラインナップを見ていると、必ずしも自転車にこだわっている訳ではないように思いますが・・・?

Y:

確かに、そこまで自転車にはこだわっていないですね。バスや地下鉄に入ってすぐ座れるバックなども開発しています。NYでの生活に感じたストレスを払拭するような商品を作って行くのが近い目標かな。

R:

overrideとのコラボレーションについて、最初の心境と、回を重ねていくにつれてのChari&COの帽子の見方みたいなことがあったら教えてください。このコラボが1回だけでなく、継続していることに意味があるのなと思うのですが、後藤さんの目線から見て聞かせてもらえればと思います。

Y:

もう4回目のコラボレーションですね。新しいものに挑戦できるのは、日本のメーカーの方がやりやすいので思いきりさせていただきました。最初のキャップは1型2色、すごい数のメールのやり取りをして完成したものでしたよね。「エアロダイナミック」を意識した、かぶり心地がよく、ロンゲの人も髪をくくって全部入れられるというコンセプトでスタートしました。カラーリングもブラックにグリーンなど。

R:

完売しましたね。

Y:

今、完売した理由を考えると、時代性もあり、全てがいいタイミングで完成したからだと思います。あの帽子を探して原宿を探しまわっている人が結構いらっしゃるとoverrideの方から聞きましたが、嬉しいです!今回の2WAYハットも、NYにちなんだニックスカラーで、楽しみです。

後藤雄貴 x 眞舘令

これからのCHARI&CO

R:

バッグ、帽子と他社とのコラボレーションが面白いブランドですが、ジャンルを問わず、ここと商品開発をしたい!という他メーカーはありますか?

Y:

ナイキや・・・あとはトヨタですかね。NYでは止まっている車のドアがあいて自転車とぶつかりる事故が多い。車に乗っている人がストレスなく、自転車の人も安全に乗れるような車を開発したい。

Y:

帽子のデザインにリフレクターがつくのはそういう考えから?

R:

そうですね。少しでも安全に乗られればと思います。機能面の充実も大切です。

Y:

ありがとうございました。最後に、次の目標を聞かせて下さい。

R:

新しい店舗をもちたいです。NYで。移転か開拓か。NYのローカルの人たちが、用がなくてもちょっとよって話ができる空間をつくりたい。プロスケーターのジョン・イゲイ、マイク・フェルナンデス、スケートシーンの人たちもつながり多いのですが、そういう人たちと、普通に通りがかりの人たちが立ち寄れるお店になればいいなあと思っています。日本の古い自転車雑誌は、日本語のみですが、向こうの人たちが読んでいても面白いので、密かに溜め込んでいるしそれを読めるようなカフェなどを併設した店を開きたいと思っています。メドは・・・全然たっていませんけれど(笑)

プロフィール

CHARI&CO NYC, LLC 代表取締役 後藤雄貴

後藤雄貴
「New York Lower East Sideに08年、バイクブティックCHARI & CO NYCを設立。日本語の”チャリンコ”というその名前からアメリカ人も”チャリエンコ”と発音する。 ニューヨークを肌で感じる彼らならではのスタイルでSteven AlanやPorter、TENGAなど国内外のブランドともコラボ。 NYローカルの人たちに愛される街の自転車屋でありながら、所属ライダー達の活躍で2011年レベルCAT4 CycloCrossで優勝など、NYバイクコミュニティーに根ざしている。」

override 眞舘令

眞舘令
overrideコラボレートシリーズ "&override"のコーディネイト、リテールブランド"9*4" "Headstime"のセールスプロモーション全般を担当。1975年生まれ。服飾系専門学校を卒業後、オリジナルブランド商品の販売と平行し、ミュージシャンのステージ衣装や舞台衣装制作などを経験。その後、複数のアパレル企業にてPRにまつわる様々な仕事を経験し、約5年前より現職。これまでに得たノウハウや異業種間ネットワークを今後どの様に活かすか日々思案中。
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